ストーリー

女性で、二十九歳で、殺人課の刑事で、タフで、でもその美貌をもてはやされがちな主人公は、最近眠れない。眠りたくない。眠ると悪い夢を見るのだ。殺される夢。夢の中で、いろんな殺人鬼に彼女は殺されてしまう。「いつもの強がりはどうしたんだよ!」となじられながら、主人公の胸にナイフが突き立てられる。腹が切り裂かれる。頭を砕かれる。酷い殺され方をリアルに味わわせられる。
眠らないので身体は弱り、眠ってしまうとおぞましい夢にさらに衰弱させられる。
いよいよ倒れそうだ。でも気を失ったりしたら、またあの夢がやってくる・・。
その頃、ある連続殺人鬼が世間を騒がせている。彼女はその犯人に執念を傾ける。そいつを捕まえることが自分の気持ちを治癒し、悪夢から解放してくれるはずと思いこむ。ふらふらの身体に鞭打ってとうとうその殺人鬼を追いつめたとき、彼女は愕然とする。そいつは何度か自分の夢に登場し、首を切り落としていったあの男だ・・!「よう、あんたか。・・ししし、俺を牢の中に入れりゃ、もう夢ん中であんたを殺すことができないとおもうか?」
恐怖は続く。
――夢で自分を殺した他の殺人鬼も、同じように実在してるの!?

企画意図

人間の持つ暗い感情・・それを叶える場所が欲しい・・でもリスクが大きすぎる・・始末も大変だ・・お気に入りの子で楽しむのも、たったの一回だ・・チャンスが一回きりじゃ、上手くやれるかどうかもわからない・・下準備に時間もかかる・・でももしその子の夢の中に入れるなら、全ては夢の中の出来事で片づくのだ。そして何度でも楽しめるのだ。飽きたら人に貸してやることだってできる。そういう悪魔的状況にさらされた主人公の恐怖を、一緒に乗り越えていく。

企画概要

原案

舞城王太郎

脚本

サディスティックな感性を好き放題に爆発させるチャンスです。

監督

異常な人間の表情だからって変とは限らないですよ。普通に楽しんでたりもするはず・・。

企画

リアルコーヒー・エンターテイメント